請求書OCRとは?仕組み・メリット・おすすめサービスを比較

書類電子化・OCR

請求書を処理するたびに、

  • 金額を入力する
  • 取引先名を入力する
  • 支払期日を入力する
  • 消費税を確認する

といった手作業を繰り返していませんか。

請求書OCRは、紙やPDFの請求書を読み取り、請求日・取引先・金額・登録番号などをデータ化する技術です。

最近ではAI OCRを採用するサービスも増えており、従来のOCRより複雑な請求書でも読み取りやすくなっています。

一方で、OCRだけ導入すれば経理業務がすべて自動化されるわけではありません。

OCRはあくまで「文字をデータ化する技術」であり、その後の承認、会計ソフト連携、保存、支払いまで含めて効率化したい場合は、請求書受領システム全体で比較することが重要です。

この記事では、

  • 請求書OCRとは
  • AI OCRとの違い
  • メリット・デメリット
  • 選び方
  • おすすめサービス

までわかりやすく

解説します。

この記事でわかること

請求書OCRの基本を5分で理解

01

請求書OCRとは何か

02

AI OCRとの違い

03

OCRでできること

04

メリット・デメリット

05

おすすめサービス

06

失敗しない選び方

請求書OCRとは?

請求書OCRとは、紙やPDFの請求書に書かれている文字を読み取り、コンピューターで利用できるデータへ変換する技術です。

OCRは「Optical Character Recognition(光学文字認識)」の略称で、日本語では光学文字認識と呼ばれます。

例えば請求書には、

  • 請求日
  • 支払期限
  • 取引先名
  • 請求金額
  • 消費税額
  • 適格請求書発行事業者登録番号

など、多くの情報が記載されています。

OCRを利用すると、これらを自動で読み取り、データとして利用できるようになります。

OCRで読み取れる主な項目

請求書OCRでは、一般的に次の情報を読み取れます。

請求書OCR で読み取れる主な項目

ただし、読み取れる項目はサービスによって異なります。

また、レイアウトが特殊な請求書では、読み取り精度が低下する場合もあります。

OCRの仕組み

OCRは大きく4つの流れで処理されます。

請求書OCRの流れ


請求書を読み込む
➡︎

文字を認識
➡︎

データ化
➡︎

会計ソフトへ連携

近年のサービスでは、この文字認識部分にAI技術を組み合わせたAI OCRを採用するケースが増えています。

OCRとAI OCRの違い

OCRには大きく分けて2種類あります。

  • 従来OCR
  • AI OCR

従来OCRは、決まった位置にある文字を読み取ることが得意です。

一方、AI OCRは機械学習を活用し、レイアウトが異なる請求書でも情報を推測しながら読み取れるものがあります。

例えば、

  • 会社ごとに請求書レイアウトが違う
  • 手書き文字が混ざる
  • PDFの品質が悪い

このようなケースではAI OCRの方が対応しやすい場合があります。

ただし、読み取り精度は書類の状態やサービスによって異なるため、100%正確とは限りません。

請求書OCRでできること

請求書OCRは「文字を読み取るだけ」の技術ではありません。

請求書処理の入り口となるデータ化を自動化することで、その後の経理業務を効率化しやすくなります。

代表的な機能を見ていきましょう。

1.請求書情報を自動入力できる

請求書OCRでは、請求書に記載された文字を読み取り、データとして利用できます。

例えば、

  • 請求日
  • 支払期限
  • 請求番号
  • 取引先名
  • 請求金額
  • 消費税額
  • 適格請求書発行事業者登録番号

などを読み取れるサービスがあります。

ただし、読み取り精度は書類の状態やレイアウト、サービスによって異なります。最終確認は必要です。

2.紙・PDFの両方に対応できる

請求書OCRは、

  • 郵送された紙の請求書
  • メール添付のPDF
  • スキャンしたPDF
  • 画像ファイル

などに対応するサービスがあります。

企業によって受領方法が異なるため、対応範囲を確認して選ぶことが重要です。

3.会計ソフトへ連携できる

OCRで読み取ったデータを、そのまま会計ソフトへ連携できるサービスもあります。

API連携やCSV出力など、連携方法はサービスごとに異なります。

二重入力を減らせる点は大きなメリットです。

4.承認ワークフローへ利用できる

OCR単体ではなく、請求書受領システムとして提供されているサービスでは、

  • 申請
  • 承認
  • 差し戻し
  • 承認履歴

まで管理できるものがあります。

経理担当だけでなく、現場・管理職も含めた業務改善につながります。

5.電子帳簿保存法への対応を支援する

電子帳簿保存法へ対応するための保存機能や検索機能を備えたサービスもあります。

ただし、サービスを導入するだけで法対応が完了するわけではありません。

保存対象や運用ルールなど、自社で整備する部分もあります。

請求書OCRでできること一覧

請求書OCRでできること

データ入力

請求日・金額・取引先などを読み取り、入力作業を効率化します。

PDF対応

紙だけでなくPDFや画像ファイルにも対応するサービスがあります。

会計ソフト連携

APIやCSVを利用して会計ソフトへ連携できます。

承認ワークフロー

申請・承認まで一元管理できるサービスもあります。

検索

請求日・取引先・金額などで検索しやすくなります。

保存

電子帳簿保存法への対応を支援する機能を備えたサービスがあります。

請求書OCRのメリット

入力ミスを減らしやすい

手入力が減ることで、転記ミスや入力漏れを減らしやすくなります。

ただし、OCRも読み取りミスが起こる可能性があるため、最終確認は必要です。

作業時間を短縮しやすい

請求書が毎月数十枚、数百枚ある企業では、入力作業の時間短縮につながる場合があります。

テレワークでも処理しやすい

紙を回覧する必要が減るため、複数拠点や在宅勤務でも請求書を確認しやすくなります。

検索しやすくなる

紙のファイルを探す代わりに、

  • 会社名
  • 金額
  • 日付

などで検索しやすくなります。

請求書OCRのデメリット

OCRだけでは業務は自動化できない

OCRは文字認識技術です。

承認、会計連携、保存などは別機能になります。

読み取りミスが発生する場合がある

傾いた書類や画質の悪いPDFでは、正確に読み取れないことがあります。

AI OCRでも100%ではありません。

導入コストがかかる場合がある

無料で利用できるOCRもありますが、

企業向けサービスでは、

  • 初期費用
  • 月額料金

が発生することがあります。

OCRとAI OCRの比較表

OCR比較

OCRとAI OCRの違い

読み取り方法や対応できる帳票の違いを比較します。

比較項目
OCR
AI OCR
読み取り方式
あらかじめ決めたルールや位置をもとに読み取る
AI技術を活用して文字や項目を判定する
レイアウトの違い
定型帳票を読み取る用途に向いている
異なるレイアウトへ対応しやすい傾向がある
手書き文字
読み取りが難しい場合がある
手書き対応を案内するサービスもある
事前設定
読み取り位置や帳票設定が必要な場合がある
帳票ごとの細かな設定を減らせる場合がある
読み取り精度
書類の形式や画像品質によって変わる
書類の形式や学習モデル、画像品質によって変わる
向いている用途
同じ形式の帳票を繰り返し処理する業務
取引先ごとに形式が異なる請求書の処理

※OCR・AI OCRともに、読み取り結果が常に正しいとは限りません。最終確認を行う運用が必要です。

OCR対応おすすめ6サービス比較表

請求書OCRを利用できる代表的なサービスには、次のようなものがあります。

請求書OCRサービスの選び方

請求書OCRは、文字を読み取る機能だけで選ぶと、導入後に「思っていた業務まで効率化できなかった」と感じることがあります。

ここでは、比較するときに確認したいポイントを紹介します。

1.紙・PDFの両方に対応しているか

企業によって請求書の受け取り方法は異なります。

例えば、

  • 郵送される紙の請求書
  • メール添付のPDF
  • Webサイトからダウンロードする請求書

などがあります。

自社で受け取る請求書すべてに対応できるか確認しましょう。

2.AI OCRを採用しているか

従来OCRは、決まったレイアウトの帳票を読み取る用途に向いています。

一方でAI OCRは、レイアウトが異なる請求書にも対応しやすいサービスがあります。

取引先が多い企業ほど重要になります。

3.会計ソフトと連携できるか

OCRで読み取ったあと、

  • CSV
  • API

などで会計ソフトへ連携できるか確認します。

連携できなければ手入力が残る可能性があります。

4.承認ワークフローがあるか

OCRだけでは申請・承認は自動化できません。

支払申請まで効率化したい場合は、

  • 承認
  • 差し戻し
  • 承認履歴

などが利用できるか確認しましょう。

5.電子帳簿保存法への対応機能

電子帳簿保存法へ対応するための

  • 検索
  • 保存
  • 訂正・削除履歴

などの機能を備えているサービスもあります。

ただし、法対応はシステムだけで完了するものではなく、自社の運用ルールも必要です。

サービス選びチェックリスト

導入前チェック

請求書OCRを選ぶ前に確認したいポイント

  • ✓ 紙・PDFの両方へ対応しているか
  • ✓ AI OCRを採用しているか
  • ✓ 会計ソフトと連携できるか
  • ✓ 承認ワークフローがあるか
  • ✓ 電子帳簿保存法への対応機能
  • ✓ 原本管理へ対応しているか
  • ✓ サポート体制
  • ✓ 将来の請求書枚数にも対応できるか

請求書OCRが向いている企業

次のような企業では、OCR導入による効果が期待できます。

毎月大量の請求書を処理している

数十枚、数百枚の請求書を手入力している場合、入力時間の短縮につながる可能性があります。

取引先が多い

取引先ごとに請求書レイアウトが異なる企業では、AI OCR対応サービスを検討する価値があります。

経理担当者が少ない

一人経理や少人数の経理部門では、入力作業を減らすことで、確認や分析など他の業務へ時間を使いやすくなります。

テレワークを進めたい

紙の請求書を回覧する必要が減るため、リモートワークでも処理しやすくなります。

OCRだけで十分な企業・請求書受領システムまで必要な企業

比較

OCRだけで十分な企業・請求書受領システムまで必要な企業

自社の課題に合わせて、OCRのみで十分か、請求書受領システムまで導入した方がよいかを比較しましょう。

比較項目
OCRのみ
請求書受領システム
請求書枚数が少ない
入力だけ効率化したい
承認まで効率化したい
会計ソフトと連携したい
紙の請求書が多い
原本管理まで任せたい
×

※実際に利用できる機能はサービスによって異なります。導入前に公式サイトで対応範囲をご確認ください。

請求書OCRによくある質問

請求書OCRは無料で使えますか?

無料のOCRツールや、無料トライアルを用意しているサービスはあります。

ただし、無料ツールでは、

  • 読み取り枚数
  • 保存容量
  • 出力形式
  • 会計ソフト連携
  • 承認ワークフロー
  • セキュリティ

などが制限される場合があります。

数枚の請求書を試しに読み取るだけなら無料ツールでも対応しやすいですが、業務で継続利用する場合は、法人向けサービスも比較した方が安全です。

請求書OCRの読み取り精度は100%ですか?

100%とは限りません。

読み取り精度は、

  • 画像の解像度
  • 請求書の傾き
  • 文字の大きさ
  • 背景色
  • レイアウト
  • 手書き文字
  • PDFの画質

などによって変わります。

OCRで読み取った後に、金額・支払期日・取引先名などを確認する運用が必要です。

OCRとAI OCRはどちらを選ぶべきですか?

同じレイアウトの帳票を繰り返し読み取る場合は、従来型OCRでも対応しやすい場合があります。

一方、取引先ごとに請求書の形式が異なる場合は、AI OCRを利用したサービスの方が比較候補になりやすいでしょう。

ただし、AI OCRでも読み取り精度や対応項目はサービスごとに異なります。

スマホで撮影した請求書もOCRで読み取れますか?

画像ファイルに対応したOCRサービスであれば、スマートフォンで撮影した請求書を読み取れる場合があります。

ただし、

  • 影が入っている
  • 文字がぼやけている
  • 請求書が斜めになっている
  • 一部が切れている

と、読み取り精度が下がる可能性があります。

できるだけ明るい場所で、請求書全体が正面から写るように撮影してください。

PDFの請求書もOCRできますか?

対応できます。

画像として保存されたPDFや、スキャンPDFを読み取れるサービスがあります。

ただし、すでに文字情報を持つPDFと、画像だけのPDFでは処理方法が異なる場合があります。

導入前に、普段受け取っているPDFを実際に試しておくと安心です。

OCRだけで会計ソフトへ自動入力できますか?

OCR単体では、読み取った文字をデータ化するところまでが中心です。

会計ソフトへ自動連携したい場合は、

  • API連携
  • CSV出力
  • 仕訳データ作成
  • 勘定科目の設定

などに対応したサービスを選ぶ必要があります。

電子帳簿保存法への対応もできますか?

電子帳簿保存法への対応を支援する保存・検索機能を備えたサービスがあります。

ただし、OCRで文字を読み取るだけでは法対応は完了しません。

保存方法、訂正・削除の管理、検索性、社内ルールなども確認する必要があります。

請求書OCRと請求書受領システムの違いは何ですか?

請求書OCRは、請求書に書かれた文字を読み取ってデータ化する技術です。

請求書受領システムは、OCRに加えて、

  • 請求書の受領
  • 保存
  • 申請・承認
  • 会計連携
  • 振込データ作成
  • 原本管理

などをまとめて行えるサービスです。

入力だけを効率化したいならOCR、請求書業務全体を改善したいなら請求書受領システムが比較候補になります。

まとめ|請求書OCRは業務全体で比較しよう

請求書OCRは、紙やPDFの請求書に書かれた情報を読み取り、データとして利用できるようにする技術です。

請求日、支払期限、取引先名、請求金額、消費税額、登録番号などの入力を支援できるため、手入力の負担を減らしやすくなります。

特に、

  • 毎月の請求書件数が多い
  • 取引先ごとに書式が異なる
  • 入力ミスを減らしたい
  • 会計ソフトへの二重入力を減らしたい
  • テレワークを進めたい

といった企業では、導入を検討する価値があります。

ただし、OCRだけで請求書業務のすべてが自動化されるわけではありません。

承認・保存・会計連携・支払処理・原本管理まで効率化したい場合は、OCR機能を備えた請求書受領システムを比較することが重要です。

料金や読み取り精度だけでなく、

  • 対応する請求書形式
  • 読み取り項目
  • 会計ソフト連携
  • 承認ワークフロー
  • 電子帳簿保存法への対応機能
  • 原本管理
  • サポート体制

まで確認し、自社の課題に合うサービスを選びましょう。

請求書入力を効率化したい方へ

OCRだけでなく、受領・承認・会計連携まで比較しましょう

請求書OCR対応サービスは、読み取り項目や料金だけでなく、紙請求書への対応、承認ワークフロー、会計ソフト連携、原本管理などに違いがあります。まずは6サービスを比較し、自社に必要な機能を整理しましょう。

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